大宇宙の大惨事

 ここは東京上空千メートル、時は深夜の二時過ぎ。 小さな小さな宇宙船が渋谷の街に着陸しようとしていた。  「隊長、着地地点が意外と込み入っているようですが」  「ここで間違いないはずだが・・・、航海士、着陸地点の再確認を… 続きを読む 大宇宙の大惨事

もしかして、これも大宇宙の意志なのか・・・

 「我々と姿がそっくりで、しかも巨大な生物がいるとの噂を耳にしたのだが?」  「はい、マイ・マジェスティ。 私もそんな話を聞いたことがあります」  「そうか、その話の真偽を知りたいものだ。 情報局長を呼んでくれ」  「直… 続きを読む もしかして、これも大宇宙の意志なのか・・・

夏が始まる!

 冬が終わり春の訪れに誘われ動物や虫たちが動き始めるのと同じように俺も冬籠から目覚めたーーーそういう言い方もあるが、事実は冬の間ルームシェアをしていた友人が待ち望んだ春とともに旅に出るということで、俺は寝床を失った。 ホ… 続きを読む 夏が始まる!

こんなにも素晴らしい日が・・・ ペンギン Part 3

 こんなにも素晴らしい日が・・・   流れる風に身を任せる心地よさ、私は思わず笑みが溢れる。 空はあくまでも蒼く深く、流れる雲は白く輝き静かにその姿を変える。 何故に今日なのか、不意に涙が溢れた。 今日で人間の歴史が途絶… 続きを読む こんなにも素晴らしい日が・・・ ペンギン Part 3

砂漠からの熱い風

 カフェに腰を下ろし遠くを眺める、そこには小さな島を囲む青すぎる海。 夏も終わりに近づき観光客がまばらになる頃、その海はその青さを増す。 それは海の向こう、砂漠からの熱い風が近づいていることを知らせる青さ。 私が去年、偶… 続きを読む 砂漠からの熱い風