観覧車 03

 雨の夜空に浮かぶのは巨大な光の輪、それは観覧車。 夜になると煌めく電飾に飾られ動き出す観覧車、それは何時も無人。 そして誰も観覧車が回り続ける理由を知らない。 分かっていることは、あの観覧車は誰も近づくことの出来ない別… 続きを読む 観覧車 03

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カテゴリー: ダリア

白いペンキの線

 「もっ、もしかして・・・、クソ餓鬼?」  「俺のことか? 見たら分かるだろう、ガキの姿で頭の上にクソが乗ってるだろうが」  「あぁ、確かに・・・」  「何か不満か、”お客様大歓迎” の旗でも持っていると思ったのか?」 … 続きを読む 白いペンキの線

蜃気楼

 今では観光客とサーファーで溢れるメキシコはオワカ州、ジポリテのビーチ。 しかし80年代初めのプエルト・アンヘルはまだ小さな田舎町で数キロ続くジポリテのビーチにも人影はまったくなかった。  遮るもの何もない太平洋の向こう… 続きを読む 蜃気楼

かぐや姫恵美子

 「幸恵、一緒に行ってくれる?」  「もちろん行くわよ、今回のことは私も責任を感じてるしさ」  「幸恵ならそう言ってこれると思ってたわ」  「で、期間はどれくらいなの?」  「未定だってさ」  「あんな大騒ぎを起こしたん… 続きを読む かぐや姫恵美子

レイク・トルカナ

 1980年代、アフリカ旅行がまだまだ良い意味での冒険旅行の香りが残ったいた頃、普通に観光客としてサファリツアーを探すと結構な料金を取られた。 結果タンザニアではローカルバスと徒歩でンゴロンゴロ保護区まで行き、ローカルな… 続きを読む レイク・トルカナ