冬が終わり春の訪れに誘われ動物や虫たちが動き始めるのと同じように俺も冬籠から目覚めたーーーそういう言い方もあるが、事実は冬の間ルームシェアをしていた友人が待ち望んだ春とともに旅に出るということで、俺は寝床を失った。 ホ… 続きを読む 夏が始まる!
カテゴリー: 旅のバカ話
みんな大好きザンクト・ガレン
「ここでテレビの撮影をしたいんだけど?」 「OK。 じゃ、場所を開けるよ」 「いや、退かなくても構わない」 巨大な図書館を持つ修道院とそれを取り囲む旧市街が美しいスイスのザンクト・ガレン。 路上が一年で最も忙しく… 続きを読む みんな大好きザンクト・ガレン
とても良心的なガソリンスタンド
バイクを買った。 バイク旅行をしたいというよりも乗り回して遊ぶために買ったヤマハのオフロードバイク。 多少の着替えをバイクに縛り付け、港ピレウスからクレタ島行きのフリーに乗せる。 クレタ島は幅60キロほどだが東西には2… 続きを読む とても良心的なガソリンスタンド
砂漠からの熱い風
カフェに腰を下ろし遠くを眺める、そこには小さな島を囲む青すぎる海。 夏も終わりに近づき観光客がまばらになる頃、その海はその青さを増す。 それは海の向こう、砂漠からの熱い風が近づいていることを知らせる青さ。 私が去年、偶… 続きを読む 砂漠からの熱い風
ディス・イズ・ア・ペン
1979年の春のような夏のようなそんなある日、俺は日本を出ることにした。 ここ数年の間に友達の何人かが警察に捕まったり、自身のパンクバンドが絶対に売れないことを確信したり、彼女と別れたりとか細かい理由は色々とあった。 … 続きを読む ディス・イズ・ア・ペン
フローレス、そしてティカル遺跡
強権的独裁という形で軍のガテマラ支配が続いていた1980年代。 その頃のティカル遺跡は訪れる観光客も少なく、また長期の内戦で遺跡は過度に整備修復などをされることもなかった。 その為かティカルはジャングルの奥深くに隠され… 続きを読む フローレス、そしてティカル遺跡
桃源郷
”桃源郷” なんて素晴らしい響きなんだ。 それはリビヤ砂漠の端、ダルフィール地方に忽然と現れるスーダンの最高峰ジャベルマーラにあるという。 紀元前から存在していたともいわれる紅海の港町スアキン、その珊瑚で作られた… 続きを読む 桃源郷
真冬のホットスプリング
「トコマ、ホットスプリングに行こうぜ」 「ホットスプリングだって?」 「そうさ、野外のホットスプリングだ」 「それは最高かも、ジョン」 「けっこう有名なスポットだが、冬は雪に埋もれるから誰も行かない。 だから冬… 続きを読む 真冬のホットスプリング
白いペンキの線
「もっ、もしかして・・・、クソ餓鬼?」 「俺のことか? 見たら分かるだろう、ガキの姿で頭の上にクソが乗ってるだろうが」 「あぁ、確かに・・・」 「何か不満か、”お客様大歓迎” の旗でも持っていると思ったのか?」 … 続きを読む 白いペンキの線
さて、引越しをしよう!
ギリシャからオランダに引越すことにした。 まあ理由はいくつかある。 例えば三ヶ月毎に更新しなければならないビザだったり、素晴らしい場所でも長くいると飽きてくることもあるし、ギリシャの夏の暑さが嫌になったとか、一度はアム… 続きを読む さて、引越しをしよう!