役者 Kamikaze

 アムステルダムの運河沿い、ごく一般的な住宅街のアパートの一室。 イギリス人から仕事としての1キロ、そしてプライベート用の30グラムプレート4枚を受け取る。 ビジネス品と自分用では値段に四倍近くの開きがあるが、それだけの… 続きを読む 役者 Kamikaze

カミカゼライダー

 夕方のモナスティラキ、パルテノンを仰ぎ見るローカルカフェ。 一杯のギリシャコーヒーで友人達と怠惰をむさぼる、ギリシャライフ。  私のバイクの話になったーーー50年代のBMW、R51にサイドカー。  いったい何人乗れるの… 続きを読む カミカゼライダー

空を飛ぶ人 Part 3

 「確か彼は、年金生活に入っているのでは・・・、何であの星に?」  「ちょっとした手違いで、彼の帰国便があの星止まりになりまして」  「まあ、私達は神様じゃないですからねぇ、そういうことも起きますよ」  「幸いにも、彼が… 続きを読む 空を飛ぶ人 Part 3

空を飛ぶ人 Part 2

 彼は飛び続けた。 青い空と碧い海、そしてほんの少しの雲しか見えない世界を、彼は飛び続けた。 彼には目的地も、理由もなかった。 彼は飛んでいることが楽しく、そして幸せだった。  人々は飛んでいる彼を見つけると、叫んだ。 … 続きを読む 空を飛ぶ人 Part 2

アフリカの風

 ロッテルダム、アウデ・ビネン通りのカフェ。 いつものカウンター席に座り、通りを眺めながら紅茶にジョイント・・・それはバスキング前、朝のルーティン。 一年に300日雨が降るといわれるオランダ、しかし今日は朝から青空が広が… 続きを読む アフリカの風

初めてのオートバイ

 カーニバルが終わり、イースターまでのギリシャの短い春・・・街は冬眠から目覚め、バカンスシーズンへの準備に騒ついている。  アテネの冬は意外と寒い。 そんな冬も終わり、初夏の日差しを浴びる気分は、最高。 気分最高につられ… 続きを読む 初めてのオートバイ

ヒッチハイク

 ハイウエーに立ち、親指を突き上げヒッチハイク。  この場所に立ち、すでに五時間を超えるが一台の車も止まらない。 まあ、慣れてはいるが気が滅入る・・・世界から見捨てられたような気分だ。  一日に十数台しか通らないジャング… 続きを読む ヒッチハイク

バナナ三昧

 ウガンダの国境ポストから、誰もいない一本道を二時間歩いてコンゴの国境ポスト。 そこにはイミグレーションとカスタム兼用の簡素な建物、そして町まではまだ20キロ。 歩くのが特に趣味でもない俺は、町までの移動手段を捜すが無か… 続きを読む バナナ三昧